佐渡芸能伝承機構

佐渡の芸能の未来のためのお手伝いをするNPOのブログです。

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鬼太鼓の伝播を探るⅤ 座談会編

今さらなんですが
2月20日の「鬼太鼓の伝播を探るⅤ」座談会編です。

おなじみの道具のことから

伝播5 座談会

面や鬘、衣装の話などをうかがいました。


各出演団体には事前にアンケートにお答えいただいているのですが
その中から今回時間がなくてお伝えきれなかった
「大切にしていること・伝えていかなければならないこと」を紹介します。
   文章 略したり要約したりさせてもらってます。ご勘弁を

【八幡青年会】 
当会の豆まきは(普通は豊作祈願など)翁の烏帽子にも書かれているとおり
「家内安全・交通安全」を掲げています。地域に住む方の心身の健康を 願っており、
そのためには家族や地域のつながりを大切に築いていかなくてはなりません。
その心を子々孫々に引き継いでいきたいと思っています。

【羽茂中央青年会】
羽茂祭りには多くの演目がありますが、若衆鬼太鼓が一番に元気で威勢がよいと自負しています。
10年程前会員数が少なく解散を考えた時期がありましたが当時の先輩が苦労しながら続けてくれたおかげで
会が存続しています。高齢化・過疎化が進む中でどれだけ続けていけるかわからないができる限り存続していきたいと思う。
民俗芸能はそこに存続していることだけで価値があると思う。

【赤玉神事芸能保存会】
神事として大切に思っているし誇りを持っている。
宵宮の晩は獅子頭・鬼面等は舞方が自宅でお神酒やお供えをして清める。
昔からの形をくずさずそのままに伝えるようと思っている。

【春日鬼組】
小学生から大人まで鬼太鼓が好きな人ができることを大切にしている。
小学生だった子どもが大人になってまた鬼太鼓を始めると嬉しくなる。
また、その中で切磋琢磨し芸を磨いていければと思っている。

【多田・黒根】
子どもたちも鬼太鼓に参加しています。
鬼太鼓を通じて、子ども達に、結束・連帯・責任・達成を教える事が大切だと思っている。
祭りを通して地域の連帯を図っていることを伝えていかなければならないと思う。


その地域その芸能団体で大切に思っていることは様々です。
佐渡は芸を育む土壌に恵まれているのだなと感じます。

「鬼太鼓の伝播を探る」にご協力いただいた皆様
ありがとうございました。
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鈴木先生からのメール

「鬼太鼓の伝播を探る」に来場いただいた
相模女子大学の鈴木涼太郎先生からメールをいただきました。
鈴木先生は観光学がご専門で
大学院の修士論文で佐渡の鬼太鼓に関係ある論文を書かれていらっしゃいます。
当NPO理事長とはその頃より親しくさせていただいており、
また、一昨年から「たかち芸能祭」に相模女子大学の学生と一緒に参加いただいております。

今まで5回シリーズで開催してきた「鬼太鼓の伝播を探る」ですが
とてもわかりやすく流れを解説していただいたメールです。
原文のまま紹介させていただきます。


「伝播を探る」の最終回に参加することができたのは、本当に幸運でした。
直に見ることができて、あらためてこの催しの意義を実感しました。
「芸能の島佐渡」と古くからよく観光パンフレットには謳われていますが、
単なるキャッチコピーのレベルを超えて、伝承者自身がそれを実感する場が、
「伝播を探る」だったと思います。
これは、意外と各地区の伝承者自身気づいていなかったのでは、
あるいは頭でわかっていても、体感できていなかったのではないかと思います。
伝承者の方々はもちろん、鼓童のみなさん、そして松田さんご夫婦、
佐渡の地において張り巡らされた芸能でつながるネットワークを土台として、
会場には、静かで穏やかながらも、熱気のようなものが流れているような気がしました。
まさに佐渡芸能伝承機構という地に足ついたNPOの面目躍如の活動ではないでしょうか。

ところで、当日も立ち話で述べさせていただいたことですが、
こちらに戻って改めて整理して気づいたことをいくつか書かせてください。
失礼な?ところもあるかもしれませんがお許しください。
今回参加して、5型の鬼太鼓の話を
初めて実演とともに聞くことができました。
(もちろん非公式?な場では何度も聞いている訳ですが)
「北米太鼓会議のための便宜的な分類」というのが
その端緒だとは思いますが、しかしこの分類は
「鬼太鼓の伝播を探る」ためにも非常に意義のあるもの、
示唆を与えてくれるものではないでしょうか。

まず、「花笠」を含めたことで「国仲系」の成立過程が明瞭に示されたこと。
次に、「一足」を取り入れたことで、「相川系」の伝播過程と「前浜」との関連が整理されたこと。
それによって、
前浜、小木から真野湾岸を経て海府に至る相川起源の系統の鬼と
牛尾神社から国中平野、両津湾岸へと広がった「潟上」が異なる系統のものであること、
が説得力を持って示されたというのは意義深いと思います。

当然、各地区の鬼は伝播の過程でさまざまなバリエーションを伴っており、
また絶えざる外からの流入要素がそれに拍車をかけています。
そのため完全な形での分類というのは困難なのですが、
とはいえ、2系統5型で鬼太鼓の伝播を説明するのは、
現時点では非常に説得力のあるものではないでしょうか。

加えて、「豆まき」がなぜ相川近郊に集中し、
周辺地域では抜け落ちているのか、ということも分布図を見て興味深く思います。
ある特定の地域以遠への伝播の過程で抜け落ちてしまったのか、
あるいは新たな流行として流布されたのか、
現実的には前者のほうが可能性は高いと思いますが、興味深いと思います。

ところで、前提として、異なる性質の芸能が
「鬼太鼓」の名のもとでひとくくりにされてきたことは、
これまでの研究でも指摘されてきたことです。
個人的にはその過程において、
近代という時代と観光が深くかかわっているような気がしています。

思いつきで書き始めたら意外に長くなってしまいました。
まとまらぬ文章で申し訳ございません。
最後に一つだけ。

今回帰京し、久しぶりに本間雅彦先生の論文や当時お話しされていた
内容のメモ、テープ起こしをしたノートなどを眺めてみました。
先生は当時、自分が見ていないものや現在の鬼太鼓については、
慎重に言葉を選んでいた気がします。
起源に関することなどもわからない部分は、
率直に「わからない」ともおっしゃっていました。
一方で郷土史家のみならず民俗/民族学者でもあるわけで、
文書史料だけでなく「聞いたこと」をもとにした推論は多くされていました。
民俗学・文化人類学は、文字化された資料には必ずしも記録されていない
民衆の活動や歴史を現在から推論する研究領域ですから。
「史料にないからわからない」ではないと思います。

振り返って、現在の松田さんの活動。
歩いてみて聞くという意味では、まさに民俗学などとやっていることは同じです。
2系統5型の鬼太鼓という類型は、
これまでの佐渡における芸能研究の先達による蓄積を土台として
それを「祭りを歩く」ことによって発展させた一つの研究成果だと思います。
これは「批判」ではなく「発展」「進展」と考えるべきです。
(当然今後塗り替えられることも期待しつつ)
先達の考えを踏まえつつも、しっかりとした論拠を持って
別の考えを提示されることは、失礼なことではないと思います。
なので、どこかでまとめられてもよいのかな、と思う次第です(笑)

鈴木涼太郎

身にあまるお言葉をいただいてしまいました。
鈴木先生ありがとうございました。

「鬼太鼓の伝播を探るⅤ」実演編 赤玉

「鬼太鼓の伝播を探るⅤ」
花笠型は 赤玉集落からおいでいただきました。

赤玉 伝播鬼

祭りでは、竹で四角の場を作って演じられます。

太鼓を打つ方は面を背負って。
  最近では、使わないこともあるそうですが
  今回はお願いをして持ってきていただきました。

赤玉 伝播面

三匹獅子も。
地元では 鹿踊。と 呼ばれています。
三匹獅子は 親子だったりするところもありますが
赤玉は 雌獅子をめぐって2匹の雄獅子が争うものです。

赤玉 伝播獅子

赤玉 伝播囃子

赤玉の芸能は 神事芸能の意味合いが深く
地域の方も そのことにほこりを持っておられます。

赤玉の祭りは 4月の第2日曜日。
その他に 5月の日曜日に杉池でも奉納されます。
日程は ご確認を。



「鬼太鼓の伝播を探るⅤ」実演編 多田・黒根

「鬼太鼓の伝播を探るⅤ」では、5つの型の鬼太鼓を実演してもらいました。
前浜型からは 多田と黒根の鬼太鼓。

多田と黒根は隣り合った集落で
多田は諏訪神社、黒根は小田原神社
祭りは、どちらも10月の体育の日の前日の日曜日に行われます。

多田 伝播3

どちらの集落もロウソが口上を述べます。

多田のロウソ。

多田 伝播2

黒根のロウソ。

多田 伝播

それぞれの集落を門付けしていた鬼と獅子が
諏訪神社の神輿をお迎えに多田の通りにでます。
祭りの見所のひとつです。

門付けにまわる道中での太鼓と笛も
集落の景色とあいまってたいへん風情のあるものです。

多田 伝播戻り

多田と黒根の皆様、ありがとうございました。

「鬼太鼓の伝播を探るⅤ」実演編 羽茂

「鬼太鼓の伝播を探るⅤ」実演編
今回は 羽茂中央青年会の皆様。

男性も女性も威勢がいいです。

羽茂4 伝播

片足を上げて太鼓を打ちます。
このポーズは 伝播を探るではおなじみではないでしょうか?

羽茂2 伝播

鬼は、竹を持って歩き回り
子どもをおどかしたりするそうですが
ポーズをとってくれたり
意外とフレンドリーなところも。

羽茂 伝播

太鼓についてる笹を見て他の集落の方が
「やられた!」
と 言ってましたが
大きさもさることながら
太鼓に巻きつけていく力技もすごい。
太鼓のいきのよさとともに
若い子たちが育ててきた場なのだなと感じました。

で、これが ちあさ。

羽茂3 伝播

もともとは小木の芸者さんが踊っていたと伝えられているそうです。
途中でマイクがないのに気づいて
唄い手さんに持っていったら
いらないとのこと。
そんなところも青年会の心意気でしょうか?

そんな羽茂の祭りは
6月15日。
ぜひ、地元でご覧下さい。

羽茂の皆さん ありがとうございました。


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